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光琳図案

図書館で仕事の資料を漁っていたら、面白い本を見つけた。光琳図案_c0004193_14484612.jpg
「光琳図案」
日本画家を代表する尾形光琳の図案集である。

最初は「エエッ?そんな画家の図柄をカット集にしちゃってイイの?」てな疑問から手に取ったもので、中身はまさしく年賀状など描く時、イラスト参考に使う様な「すぐに使えるイラスト集」的カット集なのである。




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YUPAは日本画に関してはほとんど知識がない。日本画独特の顔料絵の具のシットリして落ち着きのある色彩、屏風絵を代表するような緻密な描写。あとは「尾形光琳」という画家の名前ぐらいしか憶えがない。だからこういうことを書いているの自体、ヤボな話題なのかもしれませんが・・(爆)
中を見て行くとなかなか面白い。植物画を中心に動物や人物とまとめられており、扇子のような形状のものや箱の型のような枠に絵柄がトリミングされて配置してあったり、チョットデザインチックなものもあって、なかなか斬新。巻末にあった説明書きを読むと、これまたとても興味深いものであった。
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「尾形光琳」という男。単に屏風絵に代表されるような大作の作品ばかりでなく、生活調度物にかかわるような図案や模様を数多く手掛けていたんだそう。だから植物単体であったりのカットみたいな絵柄が実際、数多く残されているわけである。掲載されている団扇や箱に収めた様な図柄は本人が手掛けたもののようで、今で言うグラフィックデザイナーみたいな事もしていたというのだ。面白い。

彼の筆運びの図案も単なる描写だけではなく単純化されていたり、いわゆるデザイン化されていたりする。そういった図案が「雛形本」として数多く出版されていて、大変な評判だったのだそう。光琳梅、光琳松、光琳水など光琳模様として独特の画線が後世に渡っても人気が引き継がられ、そんなこともあり光琳に影響される画家も多く、名日本画家も後世排出してきたわけです。だから日本画界には属に言う「琳派」と呼ばれる日本画家たちの流れ、括りがあるわけですね。
なーるほど。大変興味深く見させてもらいました。
Commented by ane at 2009-01-31 00:05 x
すぐれたデザインは古今東西共通なんですねー
Commented by yupa_angle at 2009-02-02 12:37
>aneさま
やっぱり影響するもんなんでしょうね。
でもこの「光琳」。画家というより、庶民にもターゲットを模索しているところが面白いです。
Commented by 花宵** at 2009-02-10 10:17 x
御無沙汰ちゃんデス。
尾形光琳の図案集だなんて初めて見ました。
やっぱり、光琳だから図案集が出来たりするのかしらん。

光琳も好きデスガ、琳派あたりなら、
俵屋宗達トカ、酒井抱一あたりのもあったら欲しいかもデス。
Commented by yupa_angle at 2009-02-10 22:49
>花宵ちゃん
そーなんですよ。画集は現代にまとめられたものではなく、昔からいくつも出ているみたいですよ。宗達は光琳より前世代ですが、抱一あたりは、実際光琳の図案集を見て、画を習練していたのかもしれません。
by yupa_angle | 2009-01-29 14:57 | 楽しい発見 | Trackback | Comments(4)

狭山に住んで10年。趣味ごとや日々感じるさまざまな徒然日記をつらつらと。こちらのブログ、最近携帯からの投稿等かなりやりづらく、おざなり気味です。他SNSに記事も転び気味、レスも遅くなりがちです。あしからず。


by yupa_angle
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