光琳図案
2009年 01月 29日
「光琳図案」
日本画家を代表する尾形光琳の図案集である。
最初は「エエッ?そんな画家の図柄をカット集にしちゃってイイの?」てな疑問から手に取ったもので、中身はまさしく年賀状など描く時、イラスト参考に使う様な「すぐに使えるイラスト集」的カット集なのである。
YUPAは日本画に関してはほとんど知識がない。日本画独特の顔料絵の具のシットリして落ち着きのある色彩、屏風絵を代表するような緻密な描写。あとは「尾形光琳」という画家の名前ぐらいしか憶えがない。だからこういうことを書いているの自体、ヤボな話題なのかもしれませんが・・(爆)
中を見て行くとなかなか面白い。植物画を中心に動物や人物とまとめられており、扇子のような形状のものや箱の型のような枠に絵柄がトリミングされて配置してあったり、チョットデザインチックなものもあって、なかなか斬新。巻末にあった説明書きを読むと、これまたとても興味深いものであった。
彼の筆運びの図案も単なる描写だけではなく単純化されていたり、いわゆるデザイン化されていたりする。そういった図案が「雛形本」として数多く出版されていて、大変な評判だったのだそう。光琳梅、光琳松、光琳水など光琳模様として独特の画線が後世に渡っても人気が引き継がられ、そんなこともあり光琳に影響される画家も多く、名日本画家も後世排出してきたわけです。だから日本画界には属に言う「琳派」と呼ばれる日本画家たちの流れ、括りがあるわけですね。
なーるほど。大変興味深く見させてもらいました。
尾形光琳の図案集だなんて初めて見ました。
やっぱり、光琳だから図案集が出来たりするのかしらん。
光琳も好きデスガ、琳派あたりなら、
俵屋宗達トカ、酒井抱一あたりのもあったら欲しいかもデス。
そーなんですよ。画集は現代にまとめられたものではなく、昔からいくつも出ているみたいですよ。宗達は光琳より前世代ですが、抱一あたりは、実際光琳の図案集を見て、画を習練していたのかもしれません。